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ことばのおしいれ

ISF06 感想をのべてみるなど

 遅くなってすいません。ISF06感想です。

すっきり、ダイレクトに作者さんに伝わる方がいいと思ったので、こんどこそtwitterで!と思ったんですが、やっぱり無理でした。わたしには言葉をまとめる力が全く持って足りていない。修行が要る。

 

褒められるってうれしいですよね。わたしは褒められちゃうとちょっと困惑しますけど、でも基本はうれしいものだと思うんです。

だから、好きはちゃんと好きを伝えたい。複雑難解へたくそな文章だから、ちょっとこんな文章読ませんのかオィ!ってなるかもしれませんけれど、ごめん…もっとちゃんと文章うまく書けるようにするから…………

 

以下感想

 

かおりドライブ!:Tanaka先生(@kosianazuki)(桜守歌織合同誌「桜盛」より)

合同誌の中でも特に好きだった1作。作品通じてトレンディーな雰囲気があって、いいですね。気分はまさしく山下達郎というか、そんな感じがしました。歌織さんがのっているのはレヴォーグ?でしょうか。レヴォーグ、たしかに桜守家持ってそうだなあって思います。きっとお父さんの所有だけど歌織さんが自由に使えるのはレヴォーグで、もう1台いるレクサスはきっと歌織さん使わせてもらえないんです。などと、結構妄想がはかどりました。

 

北上麗花のヤマレポ!Vol.2:レイジ先生(@SKannaP

初めましてだったのにブースまでご挨拶に来ていただいて(売り切れてスイマセン…)、おまけに出されている本までいただいてありがとうございます。これがまたすごくて…………来られた時も「ミリ住む」みたいな本が好きと仰ってくださったと思うのですが、それが「なるほどわかる!!」となるくらい、緻密で現実世界に即した描写の完成度に驚きました。実体験を基にしているようですが、それでもすごいです。登山に行ったことないのに、ぐいぐい読めて、その筆の力にびっくりしますし、そこにフィクションであるはずの麗花がスッと自然に入ってくる。フィクションとノンフィクションの融合が気持ちよくて、わたしたちが「ミリ住む」で目指した力加減に近いと確かに思いました。この世界の麗花は松本が実家で、東京の大学に通い、池袋に住んでいる…のですが、ついに大学は明かされず。ちょっと考察してみたいものです。またどこかでお会いできたらなあって思います。(今度はちゃんと新刊の雁首揃えて持っていきます)

 

ハチドリは見た!:ヤスミツ先生(@7o90_)

今回ブースがお隣だった方。その節はお世話になりました。スキがないというか、コマ1つに笑いの空白を許さないタタミカケスタイルが大好きです。劇場のコマには「ロート、ロート、ロート~」を忘れないとか。もうどいつもこいつもこの作品ではぶっ飛ばしていて、でも「あぁ…莉緒もこのみさんも歌織さんもうっかりしたらこういうこと言いそうだワ…」という妙なリアリティ(そもそもフィクションなんだからリアリティもおかしいけど)が結構ズルい。歌織さん、金輪際こうした浮いた(事実は一切浮いてもないけど)話、このりお組にしなくなるだろうなあって思ったり。

 

あなたまでひとり:セキバラ先生(@skbr0x0

わたしも社会人1年目で挫折を経験した立場なので、ちょっと……並々ならぬ同一視というか、まるでわたしのことのようでした。「もしやり直したとしても、あなたにまた出会う(出会いたい)」という言葉の意味を、わたしになりに考えてみましたが、わたしの想像力では限界があり…きっと、やり直せない過去は清算するためにもがく必要は無くて、現在という今ここが幸せ、そんな今を認めるところから、次の一歩が紡がれる。明日に進める。きっと足を引っ張るつらい過去からの決別なんだろうと。そう思います(合っていればいいけど)。そう、そして心を空っぽにすれば、きっとその場は楽だけど、そんな人にはなりたくないのです。「心を鈍くしたくない」。受け止めて、傷ついて、傷ついて……でも、みんな傷つくから、傷つくことを頑張ったねと、みんなで癒し、癒されるようになれたらいい。ト市先生が描かれる「白雪P」もそうですが、ミリ大人組の(どちらかというとPの)「救いと再生の物語」がとにかく好きです。

Angel cilica(エンジェルシリカ):暁佳奈先生(あなたまでひとり所収)

びっくりしました。あ、あ、ああああああああ!????あの???あああああのののののの?暁先生!?みたいな感じで。ヴァイオレット・エヴァーガーデンという素晴らしい作品を生み出している暁先生が風花のことをご存じ!?それは!???それは……素晴らしいことです。内容もとても良いです………書き味がとても好きです。わたしは女の子でもないし、女性でもないのだけど。あぁ、こういうことを思うんだ、こう感じるんだ。がどこまでもしっとり入り込んできます。あと、「ジェンガ」とか「アイスキャンディー」みたいな、なんだか素朴な比喩表現も大好きで…………やっぱり暁先生いいなぁって思います。たしかに風花ちゃん、ちょっとつまずくとお酒に逃げちゃいそうだなあって思ったり、その後のバレンタインライブで実は本人はすごくうれしくて、すごく興奮するんだと思うけど、それを静かに、小さく包み込んで、でもちゃんと伝えてくるというか、やさしく、あたたかい世界に、悲しみも喜びも激しい感情をまぁるくつつんで。いいなあ。

 

とりのうた:桐ト市先生(@k_toichi

前回の夏コミで在庫を買い込んでから、すっかりファンになってしまいましたが、待っていました新刊。この「うた」はきっと巣立ちの始まりで、Pに手を引かれながらも、一人羽ばたくために、自分が願いは何か?誰のために何のために歌うのか?を迷い、探し、その答えを見つける物語でした。個人的には、既作「しろがさく」にあった、「それは本当に自由でしょうか…だれかに作られた場所で歌うことは…」という白雪Pの一つの答えでもあると思っています。きっと白雪Pは、「とりのうた」でその鳥かごを、完全に開け放ってあげたというか、自分が手を放し、歌織さん自身でその行き先を決めてほしいという願い。実際にPの登場回数は結構減ってる気がします。テーマとしては、大きな「願い」「理由」は決めなくていい、目の前を幸せにする、今を幸せにする、「いましたいこと」「いま叶えたいこと」を形にすることでいいんだよというメッセージが素敵で、とてもやさしいなって思います。人って「大義名分」を考えがちですが、もっと素直でいいし、純粋でいい。「なにがしたい?」という質問は、「あなたの将来の目標は?」くらい大きく、重く聞こえがちですが、もっと簡単に、そのまま「次は何をするの?」くらいでいいんですよね。目指すべき場所は、最初から見えるわけなんてなくて、探って、探って、歩いて、歩いて。その結果なんだと。新しい一歩を踏み出すその足が、ふっと軽くなる。失敗かも、無駄足かもしれないことが、肯定できるというか、目指す先はいろんなことをたくさん知って、それから。って思えるのは、結構勇気になります。迷いの中にいたわたしの一筋の光というか、わたしにとっては、そういう希望の物語でした。

 

文章がうまくなりたい。伝われこの思い!